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2011/04/24

ちょっと頑張れ(~_~;)

今年もはやもうすぐゴールデンウィークだというのに,例年になく肌寒い日が続いています.春らしい季節がスキップされてしまい,今度は昨年のごとくすさまじい猛暑が延々と続くのでしょうか?地球温暖化の影響なのかどうかわかりませんが,最近の日本は四季がはっきりしなくなり,「二季」になりつつあるのではないかとさえ思います.

 さて,最近とみによく聞く決まり文句… それは「頑張れ」という言葉です.
東日本大震災が起こってから,日本のみならず世界中の人々が被災者たちに毎日のように「頑張れ」という応援メッセージを送っています.
 今回の地震の被災者のみならず,たとえば病魔と闘っているような人たちに「頑張れ」というような言葉をかけることについては,もう十分頑張っている人々に却ってプレッシャーをかけてしまうため,かけるべきではない,というような意見もありますが,それでも人を励ますのにこれほど便利な言葉はなく,軽い気持ちでついつい使ってしまいます.
 中国語にも「頑張れ」を意味する「加油(チアヨウ)」という言葉があり,これは北京オリンピックでもおなじみになりました.

 ただ,この言葉は英語や他のヨーロッパの言語にはないようです.アメリカに住んでいたときにも,日本語でなら「頑張ってください」と言いたいような場面が幾度もありましたが,ぴったりと当てはまる訳語がないのでいつも困りました.辞書をひくと「Hang in there」というような言葉もありますが,これは「持ちこたえる」というような意味合いで,ニュアンスが強すぎます.
 結局,人を励ますような場面では,「Do your best」とか「Good luck」などと言っているようでしたが,気軽な意味合いでも「頑張れ」を使い慣れている日本人としては,やはりどうもしっくりしない感じで,日本語にしかないこの言葉がいかに便利か痛感しました.

 同じようなことは,「よろしく」という言葉にも当てはまります.この言葉ほど言外に色々な意味を含んでいる,便利な言葉はないのではないか,と思います.まさに本音と建前を使い分け,阿吽の呼吸を大事にする日本人の精神性が生んだ言葉でしょう.辞書をひくと「Give my best regards to…」などと訳されていますが,やはり日本人が使う「よろしく」ということばの意味とはだいぶ異なると思います.

 すこし話はそれますが,我々医療従事者がよく使うことばの一つが,「ちょっと」という言葉です.
以前,我々が仕事中にいかにこれを多用しているか,すごく気になって仕方がないことがありました.医師も看護師も,とにかく何かにつけてこれを使ってしまうのです.たとえば,待合室で「ちょっとお待ちください」,注射をする時には「ちょっと痛いですよ」,処置をする時には「ちょっと消毒しますからね」,検査する時には「ちょっと検査しましょうね」と,なんでもかんでも「ちょっと」をつけてしまう.
 おそらくこれは,医療行為というのはややもすると痛みや苦痛を伴うものも多いので,患者さんへの気遣いというより,自分たちの行為に対する「言い訳」のような感じでついつい使ってしまうのかもしれません.そう思っていても,やはり今日の診療で「ちょっと血圧測りますからね」なんて言っている自分がいました(笑)
 でもさすがに,手術をするときに「ちょっとオペをしますからね」とはいいませんが,それほど使い慣れてしまっているということでしょう.

 ついつい使ってしまう「頑張れ」という言葉も,使いやすい,そして便利な言葉であるのは確かです.上述の批判にあるように,むしろ「頑張らなくてもいい」などと声をかけるべき状況もあるにはあるでしょうが,それでも落ち込んでいる時,元気がない時,エネルギーを分けてほしい時などは,この言葉で励まされるのが,単純ではあるけれども,やっぱり一番嬉しく,勇気づけられるのではないでしょうか?


  
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