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2010/11/03

おばちゃんパワーが日本を救う!

 いよいよ11月,早いもので今年も残すところあと2カ月となってしまいました.クリニックも開院以来2年半となりましたが,患者数,売り上げなどもまずまず順調に推移,感謝の極みです.

 先日仕事が終わって帰りのバスに乗っていたら,ある停留所で10数名くらいの中年の女性たちがどっと乗り込んできました.趣味か何かの集まりの帰りでしょうか,ガヤガヤとものすごく盛り上がっていて楽しそうです.勤め帰りの人たちのくたびれたオーラでよどんだ空気の支配していた車内は,いっぺんに賑やかになりました.そのかしましさに思わず仏頂面をしていた人たちもいましたが,私は彼女たちに何かすごいパワーを感じ,あっけにとられ,そして苦笑さえしてしまいました.

 40代,50代を過ぎた中年女性といえば,一昔前にはオバタリアンなどと言われ,特に関西の女性たちは“大阪のおばちゃん”などとしてずうずうしさ,厚かましさのシンボルとして揶揄されてきました.もちろんそんな女性ばかりではないことは断っておきます(笑).

 しかし私は,実は今の日本には,彼女たちの持っているようなパワーこそが必要なのではないかと思います.
 未曾有の不景気,中国やインドなどの新興国の台頭,少子高齢化とそれに伴う人口減少,自殺や非正規雇用者の激増などあまりにも多くの問題が山積している今の日本は,政治も経済もほんとに元気がない.
 お家芸であるものづくりや科学技術も,理系離れや近視眼的な予算の縮小などで,尻すぼみがち.実の子供を平気で殺したり,多人数でのいじめなど一昔前には考えられなかったような卑劣な犯罪も日常茶飯事で,日本人の倫理観も堕落の一途.
 頼るべき政治家といえば,自分たちの保身にばかり走り,堂々とものを言い,身を呈してでも国を根本から変えてやろうという坂本竜馬のような人もいない.かといって一般国民も何かしらけがちで,これだけ社会問題が起こっても中国のような大きなデモさえそれほど起こらない.

 全ての根幹にあるのは,政治家だけでなく誰もが事なかれ主義で,思いきったことをしたくはないからです.みな,ある意味平和ボケしており,また優等生すぎるのです.
 言葉はわるいですが,今や日本を救うのは“おばちゃんパワー”かもしれません.今や日本人女性の平均寿命は89歳を超え,子育ても終わったあとで活力と時間をもてあましている人たちはわんさかいます.
 
 女性の強さは医師としても今まで強く感じてきました.痛みに耐えて子供を産み育てるパワーでしょうか,病気になっても回復力の早さでは圧倒的に女性に軍配が上がります.寝たきりの夫を何年も辛抱強く介護している女性の姿には本当に頭が下がり,男性にはまねできないと感じます.

 私と同年代の実力派歌手,岩崎宏美が歌った大ヒット曲,“マドンナたちのララバイ”には以下のような歌詞があります.
 「男はみんな 傷を負った戦士 どうぞ 心の痛みをぬぐって小さな子供の昔に帰って 熱い胸に甘えて」
 やはり男性はなんだかなんだいっても女性の抱擁力,忍耐力にはかないません.世の中の男性がいかんなくその実力を発揮できているのも,母であり,妻である女性たちの支えがあってこそです.

 日本は女性の政治参加が先進国の中でも非常に低いといわれますが,もっともっと女性を起用したらよい.尖閣問題なんぞ,管首相のように“戦略的互恵関係”とか“冷静”とか“遺憾”とか,歯にものの挟まったような言い方に辟易としている我々国民は,彼女たちが中国に向かって“あんたら,ええ加減にしいや!こっちも黙ってへんで!”などとビシッと言ってくれれば,どれほど溜飲を下げられることか!
 後先なんかぐちゃぐちゃ考えなくても良い,正しいと思えば何もへつらうことなんかない!おばちゃんパワーならそんなことも可能なのではないかと期待してしまうのです.店先で平気でガンガン値切るパワー,集まればいつでもどこでもにぎやかに盛り上がれるパワー…彼女たちの力こそが日本の救世主になるかもしれません.

 私もクリニックを経営しだしてから特に最近感じているのは,かみさんの内助の功はもちろんですが,雇っているつもりの?スタッフの女性たちに,実はこちらがしっかり支えてもらっているのだということです.
 
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