Dr.OHKADO's Blog

. 窮屈な世の中

   熊本地震から2ヶ月が経過しましたが,避難者の数はまだ5,000人以上もいるとのこと,本当の復興はまだ緒についたばかりです.

  現地には今回も日本中から多くのボランティアが訪れていますが,その中には有名人も多く,東日本大震災の時に大量の物資を何台ものトラックで運び,炊き出しなどを行ったことで知られる俳優の杉良太郎さんは,今回もいち早く被災者のもとにかけつけたそうですし,美容外科のカリスマ,高須クリニックの院長は,なんと自家用ヘリコプターで大量の物資を届けたとのこと,さすがパフォーマンスも派手です.

 こういった行為に対して,今回も予想通りSNSやツイッターで,偽善だ,売名行為だ,税金対策だと言われなき批判の声が上がっています.

 しかし私は,こういう無責任な批判をする人々に,こう問いたいと思います.
 「やっかみなのか嫉妬なのか,他人の悪口ばかり言っている自分を恥ずかしいとは思わないのか?ならば自分は被災者の人々に彼等と同等またはそれ以上の援助をしてあげたのか?」と.

 偽善,売名行為,税金対策,けっこうではないでしようか?
 どういう意図であれ,いまその場で明日の衣食住にさえ困っている人々が,彼らが誰に迷惑をかけるわけでもなく,自分の資産を投げ打ったり行動をおこしたりすることによって助けられ,癒されているのですから,どこに非難の余地があるでしょうか?

 話変わって,先ごろ自民党のM議員が,米国が根強い人種差別という大きな壁に風穴を開けて,黒人初の大統領さえ輩出するような社会になったという主旨のことを述べました.
 しかし案の定,野党のR女性議員がさっそく噛みつき,人種差別だとか人間として許されないとか,周囲を巻き込んで大騒ぎし,マスコミを賑わせました.
 それは,この議員が,「奴隷」ということばを使ったからです.
 しかし彼の発言全体をきちんと聞けば,かつては奴隷としてひどい人種差別を受けていた黒人からも大統領が出るような素晴らしい時代になった,ということを賞賛しているのであって,その文脈の中で「奴隷」という言葉を使ったのだということは小学生でもわかります. この女性議員は,自らの発言で,日本語の理解力の欠如と政治家としての無能さを暴露してしまったと言ってもいいでしよう.

 最近,なぜ世の中は,少しでも他人と違う言動をすると,瞬く間にいわれなき無責任極まりない批判や中傷を受けるような窮屈な世の中になってしまったのか,と思います.

 安部政権の暴走(これも一部の人の偏った表現ですが)によって言論の自由が奪われるなどと非難する人がいますが,このような言葉による個人攻撃こそ,ある意味ひどい言論の自由の抑圧ではないでしようか?

 発信した人の意図をしっかりと汲み取ろうともせず,ただ言葉尻だけをとらえて,鬼の首をとったかのように批判するというのは,あまりにも程度が低すぎると言わざるを得ません.また、発信者を悪者に仕立て上げて、血祭りにあげるがごとくいちいち大仰に取り上げるマスコミもマスコミです。

 最近,百田尚樹さんの「大放言」という本を読みました.多少過激なところもありますが,こういう風潮に対して鋭く切り込んでいるのは,痛快かつ溜飲の下がる思いでした.

 表現の自由,言論の自由は保障されなければならないのは当然ですし,多様な意見が活発に交わされる土壌が成熟した民主主義国家に必須であるのは論を待ちません.

 けれども,それは,他人の言動の一部,表面だけを切り取って,慎重な考察も加えず,感情だけで批判したり封じたりすることではないと思います.
 最近はテレビでもどんどん放送禁止用語が増えているようですが,これでは北朝鮮や中国のことを批判することなどできないのではないでしょうか?

 社会全体に元気がなく言いようのない閉塞感が覆っている昨今,少しでも口撃の対象となるものがあれば庶民の不満や感情のはけ口となり,寛容さの欠如した無責任な罵詈雑言のオンパレードに繋がってしまうのかもしれません.

 インターネットの驚異的な進歩により,誰もが時と場所を選ばずいとも簡単にメッセージを発することが出来,そしてあのジャスミン革命のように大きな政治的うねりさえ起こすことが出来るようになったのは,素晴らしいことには違いありません.

 しかしそれは同時に,ベクトルが誤った方向に向かえば逆に取り返しのつかないような悲劇さえ起こしうるという意味では諸刃の剣でもあります.
 「言霊」ということばのとおり,自分の発した言葉が,良くも悪しくもいかに大きな影響をもたらすのかということを,誰しもが常に考えなければならないのではないかと,最近とみに感じます.



医師 ブログランキングへ
スポンサーサイト

. ありがたき果報

   開業して8年も経つと,色々なことがあるものです.大変なこと,苦労することは日常茶飯事ですが,予想もしなかった素晴らしい出来事が舞い降りてくることもあります.

  医師の中にはその実力や評判のほどはともかくとして,テレビや雑誌などのメディアへの露出度が高い人もいますが,私のような平凡な一開業医にはそんな世界は無縁だと思っていました.
 今まで,向こうからオファーがあってメディアに出たことといえば,某新聞社のマイナーなタウン誌の特集と,医師会が持ち回りで担当しているラジオの短い健康番組での解説くらいで,後者など,そんな番組あったんかいな?程度のものでした.

  しかし今回,とうとう関西のメジャーなテレビ番組から出演のオファーがありました.

  近畿一円で生放送されている朝日放送の朝の情報番組「おはよう朝日です」の「今朝のクローズアップ」のコーナーで,足や身体のむくみについて特集することになり,当院に白羽の矢が立ったのです.
 当院は「足外来」として下肢静脈瘤や浮腫など特に脚の病気の診療に力を入れていますが,それをホームページで見たとのことでした.

  突然の申し出にびっくりしたのは言うまでもありませんが,またとない機会でしたので,上手く喋れるか不安でしたが快くお引き受けしました.

  ディレクターの方が事前にクリニックに訪問されて打ち合わせを行い,放送の数日前の週末にカメラマン,司会者などスタッフ数名が来られて,診察室で収録しました.

 インタビューアーのミッチーこと川崎美知江さんは,この番組を毎朝のように見ている当院のスタッフ達からは,すごくテンションが高くて元気な方だと聞いていましたが,まさにその通り,大変明るいキャラクターの方でした.
 台本は一応決まっていて,指定された台詞さえ入れてもらえれば先生の好きなように喋っていいですよ,などと言われましたが,いざカメラの前で隣に座った川崎さんとの対話形式で話し出すと,やはり普段は患者さんたちに淀みなく?ペラペラ喋っている私もさすがに緊張はかくせず,何度かトチってしまいNG出まくりでした.
 でも,「先生,ホントにテレビ出演は今回が初めてですか?モゴモゴとして何言ってるのかわからなかったり,全くの棒読みになってしまっている先生方も多いので,すごいです❗️」なんて皆さんにおだてられまくられて,なんとか無事に終了しました.

 放送は5月26日木曜日の朝7時半過ぎから約10分間ほどでした.テレビのスクリーンに自分の姿がこんなにも長く映るのはもちろん初めてで,くすぐったいような,そしてなんとも言えない不思議な気分でした.

 スタッフはもちろん,患者さんたち,親や親戚,知り合い,友人などから番組を見たと次々と興奮気味に報告され,けっこう多くの人たちが見ていることに今更ながら驚きました.

 今回のことはクリニックの宣伝になったのはもちろんですが,普段メディアに出ることなどない私にとっては,またとない貴重な経験になりました.

 実はほんの2年ほど前にもびっくりするような素晴らしい事がありました.

 その活躍ぶりで日本人なら知らぬ者のないある大物女優さんが当院を利用されたのです.
この時もやはりマネージャーが当院をネットで探し当てて突然連絡して来たのですが,スタッフ一同本当に驚いたのは言うまでもありません.
しかもその後電話口に本人が出て,「おおかど先生ですか?⚪︎⚪︎です,初めまして❗️」と言われた時は,決して大げさではなく夢でも見ているのかと思いました.

 映画のロケに来られていて具合を悪くされたとのこと,宿泊先のホテルまでスタッフと何度か出向いたのですが,普段スクリーンでしかお目にかかれないこの綺麗な女優さんに点滴の針を刺した時は,静脈がけっこう細く,失敗してその透き通るような肌に傷をつけることなどないよう,さすがに緊張しました.しかしスクリーンでのイメージ通り大変フレンドリーなお人柄で,気さくにお話しさせて頂き,これまた大変感激しました.

 どちらも,日頃からホームページやブログを充実させて情報を発信していたことが功を奏したと言え,いかにネットの力が大きいかということを思い知らされました.

 そして何より,スタッフ一同地道に真面目にコツコツと頑張って来たことを神様が認めてくださったのかもしれませんし,つい平々凡々になりがちな日頃の診療活動に,素晴らしいスパイスとなったことは間違いありません.

 今度は,いつどんな素敵なことがあるでしょうか(笑)


医師 ブログランキングへ
. プロフィール

Dr.Ohkado

Author:Dr.Ohkado
神戸市中央区新神戸駅ちかく,神戸芸術センタービル内医療モールにある循環器科を主とする開業医です。
徒然なるままに,日々考えていることをエッセイとして書き綴っていきます.
ご意見下さい.

. 月別アーカイブ
. カテゴリー
. ブログ内検索
. ブロとも申請フォーム
. QRコード
QRコード