Dr.OHKADO's Blog

. Call Sony by yourself (-_-;) 

  8月もいよいよ終わり,まだまだ残暑が厳しいとはいえ,朝夕は少しずつ過ごしやすくなってきました.
 
  先回のブログでクールジャパンの話題に触れましたが,外国人が来日して驚くことの一つは,日本人の礼儀正しさ,サービスの良さだそうです.特に店やレストラン,ホテルなどでの接客については,彼等からすれば信じられないほど素晴らしいと賞賛されています.

  私たち日本に住んでいる人間から見ると,最近はこれも少し怪しくなりましたが,今回の大震災の時の,外国人が驚嘆さえした人々の冷静な行動や助け合いの姿をみても,やはりまだまだ日本人の精神性は失われていないということなのでしょう.

 外国のレストランでは,食事をしていると係りのスタッフが“Everytihg OK?(何かお困りのことはございませんか?)”などとにこやかに訊いてきますが,チップ目当てということもあります.私は一度チップを置くのを忘れたことがありますが,その時はスタッフがチップをくれと追いかけてきました. 
 彼らにすれば,日本のようにチップなしにサービスをすることの方が信じられないのかもしれません.

 旅館に泊まると女将が部屋まであいさつに来たり,帰る時にも深々とお辞儀をして姿が見えなくなるまで見送ってくれたり,このような無償のサービスは日本では当たり前の光景なのですが,外国ではあり得ないことなのです.

 日本人のこういった“hospitality”…,「もてなしの心」とでも訳せましょうか,穏やかな気候風土の中で,農耕民族としてお互いに助け合いながら生活する中で,長きにわたり育んできた,日本人の美意識にもつながる精神だと思います.

 20年前に米国に住んでいた頃,ダウンタウンの百貨店で,あるソニー製の電化製品を買った時のことです.その製品について質問があったので売り場の店員に尋ねました.しかしその時に店員が放った言葉は忘れられません.

  “Call Sony by yourself.” そう,ソニーに自分で電話してくださいとのことでした.
 
 日本で店員がこんな対応をしたら,客からすぐにクレームがつき,即刻クビでしょう.

 でも,この時私は少しはあっけにとられたものの,実はこんな対応は実は日常茶飯事であり,さほど驚きませんでした.
 銀行,ガソリンスタンド,ファーマシー…,どこでも基本的には「ものを買っていただく,利用していただく」ではなく「売ってあげる,利用させてあげる」というスタンスでしたから,店員がガムをくちゃくちゃ噛んでいたり,つり銭や重要な番号を間違えたりすることも決して珍しくはありませんでした.

 個人主義と自己責任が基本の米国社会,最初からそんなものだと思っている現地の人々にすれば,特になにも目くじら立てるほどのこともないのかもしれません.
 米国では日本のような国民皆保険制度が根付かないといいうのも,さもありなんと思います.
 
 でも,あるとき重要な用事で日本の銀行に国際電話をかけた時,電話に出た日本人の受付の女性が,丁寧にやさしく対応してくれた時は,久しぶりに触れた日本人のhospitalityの素晴らしさに感動して涙が出そうにさえなりました.

 それでも最近は,日本でも社会の変化とともに,悪い意味での個人主義やそれに伴うモラルやサービスの低下がみられます.他人への思いやり,気配りができず権利意識ばかりを振りかざす人間が増え,モンスターペアレントやモンスターペイシャントと言われるような人種も激増しているのは悲しい限りです.

 世界に類を見ない日本人のhopitality,大震災や政治経済の低迷でどん底にいる今だからこそ,今一度この精神を見直し,日本人として胸を張れるようになりたいものです,
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. クールジャパンの再発見

  夏真っ盛り,毎日うだるような猛暑がつづいています.それでも,今回の大震災でいまだに不自由な生活を強いられている多くの被災者の苦労を思いやれば,衣食住何不自由なく暮らせているこの身分,暑さくらいで不満を述べていては申し訳ないという気持ちになります.
  クリニックも開院以来4年目となり,お盆休みも昨年までは3日間におさえてきましたが,スタッフの面々,そして私自身や家族への慰労の意味で,それから患者さんたちにも,「先生,いつもホンマに忙しそうやから,たまにはゆっくりしてくださいね」などという有難いお言葉も頂き,今年は5日間の休暇をとりました.
  そしてこの休暇の最初の2日間に,久し振りに家族4人そろって岐阜県飛騨高山・郡上八幡へ車で旅行してきました.

 岐阜県といえば,私が大学時代の6年間をすごした思い出の土地です.初めての一人暮らしの開放感に若さも手伝って,学業のみならず(というよりそっちのけだったりして?)いろいろな人生勉強?もできた,かけがえのない日々でした.
  その間あちこちに旅行もしましたが,高山へも,活動していた混声合唱団の仲間の男女合わせて6人くらいで1泊旅行をしたことがあります.その時のメンバーに前々から気になっていた女の子がいて,私は旅行そのものより,彼女も一緒に行くことが嬉しくて仕方ありませんでした.なんと念願かなってその後二人は付き合うこととなるのですが,神の思し召しかどうか,彼女は今のかみさんではありません(笑)

  話がそれましたが,高山も郡上八幡も,御多分に漏れず全国あちこちから多くの観光客が訪れていました.それでも,どちらも急成長した観光地にありがちな節度のないリゾート化はみられず,伝統的な町並みや生活様式,たたずまいなど,古き良き日本のひなびた原風景を頑なまでに守り通しているのを感じました.古い町並みを散策していると,まるで過去にタイムスリップしているような感覚さえ覚えました.

  やはりそこには,その土地や文化に対する地元の人たちの深い愛着心はもちろんのこと,訪れる観光客たちがおのずと大切なものを守ろうという気持ちになる何かがあるからかもしれません.
  ホテルでは,朴葉(ほうば)味噌や飛騨牛といったこの地ならではの料理に舌鼓を打ち,美味しい地酒で気持ちよく酔うことができ,単純といわれそうですが,やはり日本人に生まれてよかったと思いました.

  このところの日本は政治も経済も外交も手詰まりで本当に元気がない.でもこの国にはこの国にしかない,世界に誇れるものが本当に数多くあるのも確かです.特に世界に比類なき日本ならではの文化は「クールジャパン」として世界中に知られ,海外でも高く評価されています.
  こういった古い落ち着いた街並みや生活様式もまさに「クールジャパン」に違いなく,訪れていた多くの外国人観光客たちも,われわれ日本人ならば気にもとめないようなさりげない風景を盛んにカメラに収めていました.そんな彼らの姿には日本人としての誇りを改めて感じ,ぜひこうしたクールジャパンをどんどん世界に発信していってほしいと思わずにはいられませんでした.

  昨日,今日は明石の実家に久しぶりに帰省し,また姫路にある祖父母の墓参りも済ませてきました.両親や弟の家族ともゆっくり歓談でき,楽しいひとときを過ごせました.仏教に根付いた,お盆という日本独特の文化が,遠く離れた親戚一同を再会させてくれる…,これも立派なクールジャパンに違いありません.
. プロフィール

Dr.Ohkado

Author:Dr.Ohkado
神戸市中央区新神戸駅ちかく,神戸芸術センタービル内医療モールにある循環器科を主とする開業医です。
徒然なるままに,日々考えていることをエッセイとして書き綴っていきます.
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